なぜ私たちがユマニチュードを学ぼうとしたか?

ケアの現場で私たちがまず気がついたのは、専門職が「何でもやってあげがちになっている」ということでした。たとえば、立てる力があるのに特浴に入っていただいたり、歩く能力のある人にも車椅子での移動を勧めたり、といったことです。本人が持っている能力をできる限り使ってもらうことで、その人の健康を向上させたり、維持することができると考え、「その人のもつ能力を奪わない」ための様々な工夫を重ねながら現場でケアを実践するためにこの自主研修を行いました。

ユマニチュード 4つの柱を学びました

「見る」「話す」「触れる」「立つ」の4つの柱は一見目新しいことはなく、またケアをしている人の多くは「当たり前のこと」、「自分はいつもそうしている」と思っています。しかし、「相手のことを大切に思っていることを伝えるため」の4つの柱は意識して使わなければできないことを学びました。

 

5つのステップについて研修しました

ユマニチュードではすべてのケアを一連の物語のような手順「5つのステップ」で実施します。この手順は1・出会いの準備(自分の来訪を告げ、相手の領域に入って良いと許可を得る)2・ケアの準備(ケアの合意を得る)3・知覚の連結(いわゆるケア)4・感情の固定(ケアの後で共に良い時間を過ごしたことを振り返る)5・再会の約束(次のケアを受け入れてもらうための準備)の5つで構成されます。いずれのステップも、4つの柱を十分に組み合わせたマルチモーダル・コミュニケーションを用います。

これからも学んだことを心掛けていきたいと思います。